床の間
床の間がつくられるようになったのは鎌倉時代です。そこに仏画を掛け、花を供えて仏壇代わりにしたのが掛軸のはじまりです。
室町時代になって、床の間は、貴重品や愛玩物を飾る場所になりました。
中国との貿易が盛んだったので、鑑賞品として宗元画の掛軸が多く輸入されました。
また、茶華道の流行によって格好の鑑賞品として床の間を飾ることになりました。
人には手相、人相があるように、土地には地相、家には家相があってこれが運気と興廃となって、家業の栄枯、事業の失敗となって現れるものです。
「床の間」は、神の宿る場所として縁起の良い掛け軸を掛けることにより貴家の運気を上昇させ家運隆盛・健康長寿夫婦円満・家内安全金運上昇等をもたらす大切な空間ともされています。
松竹梅について
松・竹は冬の寒さに耐え緑を保ち、梅は厳寒ののち花を咲かせるので、古来より「歳寒の三友」と呼び、めでたいものとして画題にされます。
松について
百木の長で、万年の寿を保って四季常に緑なので、長寿を祝うとともに松の緑のように永遠に栄えるようにとの願いがあります。
竹について
まっすぐな成長を祈り、節度と潔白を象徴するものです。
梅について
忍耐と春に先駆けて一番早く実を結ぶことを祝うものです。
香は花の中の君子のようであるところから、古来より好んで描かれています。